近年、「再生医療」という言葉を耳にする方が増えてきました。その中でも注目されている治療のひとつが PRP(多血小板血漿)療法 です。
自分の血液を利用する点が特徴で、整形外科領域、スポーツ医療、美容医療など幅広い分野で取り入れられています。
この記事では、PRP療法の基本的な仕組みや期待される効果、そして注意点について、薬機法や景品表示法に配慮しながら丁寧に解説します。
■ 再生医療とは?
再生医療とは、「体が本来持っている修復・再生する力を活かす医療」の総称です。
薬で症状を抑えるのではなく、細胞や組織の自然な働きを支援することで、より根本的なアプローチを目指します。
その中でもPRP療法は、自身の血液に含まれる「成長因子」に着目した再生医療の一種で、からだへの負担が比較的少ない点から多くの患者さまが検討しやすい治療です。
■ PRP療法の仕組み
PRP(Platelet-Rich Plasma:多血小板血漿)とは、血液を遠心分離して得られる 血小板を多く含む部分 のこと。
血小板には、怪我をした組織に集まり修復を促す働きがあるとされています。
PRP療法の一般的な流れ
- 採血を行う
- 遠心分離でPRPを抽出する
- 患部へPRPを注入する
あくまで自分自身の血液を利用するため、異物を体内に入れる治療とは異なり、感染リスクが比較的低い点が特長です(※絶対にリスクがゼロになるわけではありません)。
■ PRP療法に期待される効果
PRP療法は、膝・肩・肘の痛み、靭帯損傷、腱のトラブル、美容の領域などさまざまな分野で導入されています。
ただし、その“効果の現れ方や持続期間には個人差”があります。
一般的に期待される作用
- 組織の修復をサポートする働き
- からだの自然治癒力を後押しすること
- 炎症の緩和に寄与する可能性
治療直後には大きな変化がわからないこともありますが、数週間〜数ヶ月かけて徐々に変化を感じるという方もいます。
■ 院長コメント
「PRP療法は“ご自身の血液”を活用する点が大きな利点です。
ただし、万能な治療ではありませんし、効果には個人差があります。
当院では、患者さまの状態を丁寧に診察し、PRPが適しているかどうかを一緒に検討しています。
不安な点は遠慮なくご相談ください。」
■ PRP療法を検討する際の注意点
- 効果には個人差がある
- 症状や状態によっては他の治療が適していることもある
- PRPは自由診療のため、医療機関ごとに料金設定が異なる
- 医療機関選びでは「説明の丁寧さ」「治療実績」「フォロー体制」が重要
また、SNSなどで見かける「確実に治る」「誰でも同じ結果が出る」といった表現には注意が必要です。
法律的にも、効果を断定する表現は認められていません。
■ まとめ:再生医療・PRP療法は“自然治癒力”を活かした選択肢
PRP療法は、自分の血液を使うという点で安心感のある再生医療のひとつです。
一方で、どの患者さまにも同じ効果が得られるわけではないため、医師との十分な相談が欠かせません。
オンライン診療を上手に活用しながら、負担の少ない形で治療に取り組むことができます。
「まずは相談だけしてみたい」という方でも利用できる医療機関も多いので、気軽にオンラインで相談してみるとよいでしょう。


