
近年、ダイエットや血糖管理の選択肢として注目されている注射薬「マンジャロ(一般名:チルゼパチド)」。
オンライン診療で処方され、自宅に配送されるケースも増えていますが、その一方で多くの方が気にされるのが「マンジャロは常温で保管しても大丈夫なのか」という点です。
薬の保管方法は、安全性や品質に直結する重要なポイントです。特に注射薬は温度管理が難しく、不安を感じる方も少なくありません。この記事では、「保管」という視点から、患者さんが安心して理解できるよう、基本的な考え方を丁寧に解説します。
マンジャロとはどのような薬か
マンジャロは、主に2型糖尿病の治療を目的として開発された注射薬です。
GLP-1受容体作動薬とGIP受容体作動薬の作用を併せ持つ点が特徴とされており、医師の管理のもとで使用されます。
近年では、医療機関において体重管理の相談を受ける中で処方されるケースもありますが、あくまで医師の診察・判断に基づいて使用される医療用医薬品であり、誰でも自由に使えるものではありません。
なぜ「保管方法」が重要なのか
医薬品は、製造された時点で品質・有効性・安全性が確認されていますが、それは適切な保管条件が守られていることが前提です。
特にマンジャロのような注射薬は、
・高温
・凍結
・直射日光
などの影響を受けやすく、保管状態が不適切だと、本来の品質が保てなくなる可能性があります。
そのため、「冷蔵が必要なのか」「常温で問題ないのか」を正しく理解することは、安心して治療を続けるために欠かせません。
マンジャロは常温で保管できるのか
マンジャロは、基本的には冷蔵保存が推奨されている医薬品です。
一般的には2~8℃の冷蔵環境での保管が想定されています。
ただし、添付文書や製品情報では、
「一定期間であれば常温での保管が認められる条件」
が示されている場合があります。
ここで注意したいのは、「常温で保管できる=いつでも、どこでも、長期間置いてよい」という意味ではないという点です。
「常温」の正しい理解が大切
医薬品における「常温」とは、一般的に
15~30℃程度
を指すとされています。
日本の住宅環境では、季節や地域によって室温が大きく変動します。特に夏場は、室内でも30℃を超えることが珍しくありません。そのような環境では、「常温」と言われる条件を超えてしまう可能性があります。
そのため、
・直射日光が当たらない
・高温にならない
・温度変化が少ない
場所であるかどうかが重要になります。
オンライン診療と配送時の保管について
ダイエットや血糖管理のためにオンライン診療を利用し、マンジャロを自宅で受け取る方も増えています。
配送時には、医薬品として適切な温度管理が行われることが一般的ですが、受け取った後の管理はご自身で行う必要があります。
受け取り後にすぐ冷蔵庫に入れることが推奨されるケースが多く、
「しばらく机の上に置いていた」
「夏場に外出中、車内に置いたままにした」
といった状況は避けたいポイントです。
冷蔵保存する際の注意点
冷蔵庫で保管する場合にも、いくつか注意があります。
・冷凍室に入れない
・冷気の吹き出し口付近を避ける
・食品の匂いが強い場所を避ける
特に凍結は品質に影響を及ぼす可能性があるため、「冷えすぎ」にも注意が必要です。冷蔵庫のドアポケットなど、比較的温度が安定しやすい場所が選ばれることもあります。
使用中に感じた変化があればどうする?
保管状態に不安がある場合や、
・見た目がいつもと違う
・違和感を感じる
といった場合には、自己判断で使い続けず、必ず医師に相談することが大切です。
医薬品は「もったいないから使う」という考え方ではなく、安全性を最優先に考える必要があります。
ダイエット目的で使用する際の心構え
マンジャロを含む医療用医薬品は、生活習慣全体を見直す一つのきっかけとして使われることがあります。
・食事内容
・食事のリズム
・日常の活動量
などとあわせて考えることが重要であり、「薬だけで全てが解決する」と考えることは現実的ではありません。
適切な診察とフォローを受けながら、無理のない範囲で取り組むことが、結果的に安心につながります。
院長コメント
「マンジャロのような注射薬は、使い方だけでなく保管方法も治療の一部と考えていただきたい薬です。常温で保管できる条件が示されている場合でも、日本の住環境では注意が必要な場面が多くあります。不安な点があれば、自己判断せず、必ず医師に相談してください。」
まとめ:正しい保管が安心につながる
マンジャロを安全に使用するためには、
・基本は冷蔵保存
・常温保管は条件付き
・高温・凍結を避ける
という点を押さえておくことが大切です。
オンライン診療で薬を受け取れる時代だからこそ、正しい知識を持ち、安心して治療と向き合うことが求められます。
疑問や不安を抱えたままにせず、医師と相談しながら、自分に合った形で取り組んでいきましょう。


