2020年から神戸新聞に定期掲載させていただいている
教えて!ドクターのコラムをお伝えしていきます。
字数制限のあるコラムの中で書き切れなかったことや、
近年の情報も加えつつ更新していきたいと思います。
<質 問>
手をついて立ち上がろうとした際、親指の付け根の辺りに激痛が走りました。
症状がなかなか緩和せず、現在も様子をみていますがどういったところで診てもらうのが良いのでしょうか。
<回答>
ご質問の症状から考えられるのは、骨か関節の障害と思われます。
手首の親指側には舟状骨という骨がありますが、そこの痛みを捻挫と思って放置していると、
治りにくい骨のため、骨がつかなくなりあたかも関節のように動いている偽関節という状態になることが多くみられます。
偽関節になったものでは、放置すると手首全体が不自由になることがあり、
手術が必要となることがあります。専門医(手の外科医)の受診をお勧めします。
また、親指の付け根の関節でCM関節というよく動く関節があり、使いすぎや加齢にともなって軟骨がすり減ると痛みが出てくることがあります。固定装具や投薬などの保存治療が有効ですが、良くならない場合は手術治療を行う事もあります。
いずれもレントゲン検査で診断可能ですので、整形外科にて診断をしていただくのが適切と考えます。
コメント
初回の質問では親指の付け根あたりの痛み、とのことで、
舟状骨骨折、母指CM関節症を想定しての回答となりました。
手をついてのスポーツ外傷として舟状骨骨折は症状として打撲程度の痛みが
続くことから、骨折と考えずに時間を経過しての受診となることがあります。
また、母指CM関節症はビンの蓋を回すときなどの動作やつまみ動作での
痛みが主な症状になります。
舟状骨骨折は早期発見できれば小さな侵襲での手術で治療できますが、
偽関節になってしまうと骨の移植が必要となってしまうことがあります。
母指CM関節症は保存的加療に抵抗性の場合、手術が必要となりますが、
当院では動注治療を行えるようにオクノクリニックとのライセンス契約を結び、
新たな治療の選択肢を提供できるようになりました。
痛みにお悩みの方は是非ご相談ください。
動注治療は、オクノクリニック(表参道・銀座・横浜)の奥野先生が2014年に
開発された治療で、年間4,000件の治療実績があります。


