教えて!ドクター 2021.12(腱鞘炎)

<質 問>

職場で手首を酷使しけんしょう炎になりました。
手術後も同じ作業を続ければ、やはり再発してしまうのでしょうか。

<回答>

腱鞘炎(けんしょうえん)は、病名のとおり腱鞘(けんしょう)という組織が炎症を起こしてしまう症状のことを指します。

手足や指の関節を動かしている筋肉の端に腱という紐状の組織があります。腱は筋肉の力を手足の先端まで伝える重要な役割を担っています。その腱を鞘(さや)のように包み込み保護しているのが腱鞘という組織です。

腱鞘炎は、関節への負荷がかかりすぎることが最大の原因とされています。腱鞘炎は体の様々な部位で起こります。その中でも一般的な腱鞘炎として、親指と手首の使いすぎによって起こる、手首の親指側にある腱鞘と腱に炎症が生じる狭窄性腱鞘炎と、指の使いすぎにより指の付け根の腱鞘に痛みや腫れが起こり、指の関節を動かしにくくなるばね現象を起こすばね指があげられます。

腱鞘炎の治療は安静にすること、炎症が生じている腱鞘の中に「ステロイド薬」と局所麻酔薬を混ぜて注射する方法が基本としてあります。注射を繰り返しても症状が再発する場合は腱鞘切開術という手術が検討されます。

関節リウマチや人工透析などの基礎疾患がない場合、手術後に再発する可能性は高くありません。ただし、もともと腱の周りに炎症が起きやすい状態なので、手術後も同じような作業を続けると炎症がおさまらず、痛みが続く場合がありますのでご注意ください。