教えて!ドクター 2023.2(再生医療)

<質 問>

整形外科の再生医療について教えて下さい

<回答>

生物には失った組織を元通りの機能や形に戻そうとする能力がありますが、

すべての組織が自然に再生するわけではありません。そこで、再生へと導くために人為的に加工した細胞を用いて治癒を目指すのが再生医療です。

骨折の治療などで、ギプスや手術で固定しても骨がつかず、偽関節と呼ばれる不安定な状態になってしまった場合、骨を移植する骨移植や骨の元になる幹細胞を骨髄から取り出し、体外で培養してから再生を促す細胞移植という治療があります。

また、ケガなどによる限局的な関節軟骨欠損や離断整骨軟骨炎に対しては人工的に培養した軟骨細胞を移植する治療法があります。

2000年代に入りスポーツ選手の肉離れや靱帯、腱などの損傷、変形性膝関節症の患者さんに対し、患者さんの血液に含まれる血小板などの血球成分を利用して傷ついた組織などの治癒を目指すPRP(多血小板血漿)療法が治療の選択肢に加わってきています。例えば、変形性膝関節症のひざの痛みに対して運動療法やダイエット、痛み止めの内服などの次の治療の選択肢としてヒアルロン酸やステロイド剤などによる関節注射があります。この関節注射にもう一つ選択肢として加わったのがPRP療法と捉えてよいと思います。

現在のところ、PRP療法は保険適応外ですが、安全性確保に関する法律による基準も設けられており、安心・安全の確保は進んでいると考えられます。治療費については実施している治療期間に直接お尋ねください。